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工場の局所排気装置の種類と選び方|プッシュプル型との違いや設計ポイントを解説

技術コラム配管工事

工場における労働環境の改善や、労働安全衛生法などの法令を遵守するために欠かせない設備が局所排気装置です。しかし、局所排気装置と言っても、現場の作業内容や扱う物質によって適した種類(フードの形状)は異なります。

本記事では、局所排気装置を構成する基本的な要素から、排気フードの主な種類、またよく比較されるプッシュプル型換気装置との違いについて解説します。

局所排気装置とは?

局所排気装置とは、工場内で発生する有害な粉塵やガス、有機溶剤などが作業場全体に拡散してしまう前に、発生源の近くで捕集し、屋外へ安全に排出するための設備です。

有害物質から作業者を守り作業環境を改善する設備

作業者が有害物質を吸い込んでしまう健康被害を防ぐことが最大の目的です。有害物質が部屋中に広がる前に局所的に吸い込む仕組みであるため、有害物質の暴露を防止し、作業環境を安全に保ち、従業員の健康を守るための重要な役割を担っています。

局所排気装置を構成する主な要素

一般的な局所排気装置は、主に以下の5つの要素で構成されています。

  1. フード:有害物質を吸い込む「吸い口」の部分。
  2. ダクト:吸い込んだ空気を運ぶ「配管」の部分。
  3. 空気清浄装置(除塵装置):排出する空気を綺麗にするフィルター等の装置。
  4. 排気ファン:空気を吸い込み、送り出すための動力源。
  5. 排気口:綺麗になった空気を屋外へ放出する出口。

これらがシステムとして適切に連動することで、初めて効果的な排気が可能になります。

局所排気装置(排気フード)の主な種類と特徴

局所排気装置の性能を大きく左右するのが、空気を吸い込むフードの種類です。現場の状況に合わせて適切な形状を選ぶ必要があります。ここでは代表的な3つの種類と特徴を解説します。

囲い式フード

有害物質の発生源を、箱やブースのような形で物理的に囲い込んで吸引する方式です。発生源が覆われているため、最も有害物質を逃がしにくく、排気効果が高いのが特徴です。また、工場内の横風など周囲の気流の影響も受けにくいというメリットがあります。一方で、作業するスペースが制限されてしまいます。

外付け式フード

有害物質の発生源の近く(外側)に吸い口を設置し、周囲の空気ごと引っ張って吸引する方式です。発生源を囲わないため、作業者の動きを制限せず、手元の作業性が良いのが大きなメリットです。その反面、離れた場所から有害物質を引き寄せる必要があるため、囲い式フードに比べてより大きな排気風量(強い吸引力)が必要になります。

レシーバー式フード

有害物質が自然に移動する気流を利用して吸引する方式です。例えば、熱を持った上昇気流の場合は、発生源の真上にフードを設置して、上がってきた有害物質を受け止めるように吸い込みます。物質の飛散方向が一定である場合に適しています。

局所排気装置とプッシュプル型換気装置の違い

局所排気装置の導入を検討する際、よく比較されるのが「プッシュプル型換気装置」です。この2つは空気を排出するメカニズムが異なります。

吸引のみを行う局所排気装置

局所排気装置は、排気ファンによる吸い込みの力だけを利用して有害物質を捕集する仕組みです。掃除機のように、フードから強制的に空気を吸い上げることで排気を行います。

吹き出しと吸引を組み合わせた「プッシュプル型」

プッシュプル型換気装置は、一方から綺麗な空気を「押し出し(プッシュ)」、その対面側で空気を「吸い込む(プル)」仕組みです。作業空間に一方向の安定した気流の壁を作ることで、有害物質を押し流すように排出します。局所排気装置(外付け式など)よりも、少ない風量で効率的に排気できる場合があり、開放的な作業空間を維持しやすいという特徴があります。

局所排気装置を導入・更新する際のポイント

局所排気装置は、ただ設置すれば良いというものではありません。設計や運用において以下のポイントを押さえる必要があります。

法令に基づく「制御風速」の確保

労働安全衛生法などの法令により、有機溶剤や特定化学物質など、扱う有害物質の種類に応じて満たすべき「制御風速(有害物質を吸い込むために必要な最低限の風速)」が厳密に定められています。法令をクリアし、労働基準監督署の検査に通る確実な設計が求められます。

作業環境や物質に合わせた適切なフードの選定

作業者の動きやすさや、扱う有害物質の性質(重さや広がりやすさなど)を考慮し、前述した「囲い式」「外付け式」「レシーバー式」の中から最適なフードを選定することが、排気効率を高める上で非常に重要です。

定期的な点検とメンテナンスの必要性

局所排気装置は設置して終わりではありません。使い続けるうちに、ダクト内に粉塵が堆積したり、排気ファンが劣化したりして、本来の吸引力が落ちてしまうことがあります。性能を維持するためには、設置後の定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。

局所排気装置は届け出が必要

局所排気装置の設置・移転・変更・廃止を行う際には、所管の労働基準監督署長への届出の提出が義務付けられています。
届出を怠ると、法律違反となるため必ず手続きを行いましょう。

局所排気装置の施工実績

局所排気ダクト更新工事

水分を含む粉体を吸引するため、ダクト内に粉塵が堆積して吸込みが悪化していました。10年間一度も更新しておらず、内部の状況が不明で清掃も困難な状況でしたが、適所に点検口を設けたことで、ダクト内部の目視確認が可能になり、次回の更新時期が予測しやすくなりました。メンテナンス性が飛躍的に向上しました。
>>局所排気ダクト更新工事の事例の詳細をみる

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