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その受変電設備、何年使っていますか?耐用年数と更新時期の目安について

技術コラム電気工事

受電設備機器更新工事

受変電設備の急な停電や重大な事故を防ぐには、耐用年数と更新時期を把握することが重要です。耐用年数とは、設備を安全かつ効率的に使える期間であるため、耐用年数を過ぎた設備は、性能の低下やトラブル発生のリスクが高まり、突発的な停止や修理費の増加につながります。特に受変電設備は施設全体の電気を管理する設備のため、停止すると工場の生産ラインや、オフィスが一斉に停止してしまいます。

そのような大きなトラブルを防ぐために、受変電設備の耐用年数をしっかりと把握することは非常に重要です。

 

そもそも「実用耐用年数」とは

実用耐用年数の考え方

実用耐用年数とは、実際に機能し安全に使用できる年数のことです。「耐用年数」と付く似た言葉に「法定耐用年数」がありますが、法定耐用年数は税法で決められた減価償却の期間のことであり、実際に使用できる期間と必ずしも一致するわけではありません。

高圧受変電設備は適切にメンテナンスを行うことで、20〜30年程度使用できることもありますが、使用状況によっては、15年を過ぎると劣化し、故障リスクが高まります。そのため、法定耐用年数はあくまで目安と捉えたうえで、設備の状態を確認しながら更新時期を判断することが重要です。

 

高圧受変電設備の種類と耐用年数

キュービクル式受変電設備の耐用年数

もっとも一般的に普及している高圧受変電設備は「キュービクル式」と呼ばれるものです。金属製の箱の中に変圧器や遮断器がまとめられているため、コンパクトで安全性が高く、工場やビルの敷地に設置しやすいのが特徴です。またキュービクルは工場であらかじめ組み立てられた後、現地で設置するため、品質が安定している上に、工期が短くコストも抑えられる点も長所です。

キュービクルの耐用年数の目安は20〜25年程度ですが、適切な定期点検やメンテナンスを行うことで30年近く使用できる場合もあります。

 

オープン型受変電設備の耐用年数

キュービクルが普及する以前は、屋内に大きな機器を並べるオープン型も一般的でした。機器がむき出しのため点検しやすいことがメリットですが、広いスペースが必要であり、劣化の進行も比較的早いというデメリットがあげられます。また現地での組立が必要であるため、キュービクルと比較して工期が長く、工事費用も高くなりがちです。

オープン型の耐用年数は15〜20年程度とされており、近年は老朽化を機にキュービクル型に更新することが増えています。

 

耐用年数を超えた設備のリスク

 

事故や故障

耐用年数を超えた受変電設備は、老朽化や機能の低下によりショートや漏電のリスクが高まり、最悪の場合火災や感電につながります。また突然の停電で工場ラインが止まれば、生産ロスや納期遅延など大きな損害を招きます。

 

そして受変電設備でとくに注意が必要なのが、波及事故です。波及事故は、受変電設備などで事故が起きた際に、電力会社が配電線を停止させ、同系列の配電線から受電している工場やビルなどの他人の設備を停電させる事故です。

 

エネルギー効率の低下

古い設備はエネルギーロスが大きいため、エネルギー効率が悪いため、電気料金が高くなってしまいます。さらに故障が起きれば、修理費用や緊急対応費用がかさみ、更新するよりもコストがかさむ結果になりがちです。

 

高圧受変電設備のメンテナンスと更新計画

 

定期点検の重要性

電気事業法では、受変電設備の年次点検や月次点検が義務付けられています。この点検を正しく行うことで絶縁抵抗の測定や外観点検で、早期に不具合を発見し、重大事故を未然に防ぐことが可能です。

特に15年を過ぎたあたりからは、より注意深い点検を行うことをおすすめいたします。

 

更新計画の立て方とポイント

更新は突発的に行うのではなく、計画的に進めましょう。

①設備導入からの年数を把握する

②点検記録から劣化箇所を確認する

③更新に伴う停電スケジュールを事前に調整する

こうした準備を進めることで、業務や生産への影響を最小限に抑えることができます。

高圧受変電設備の更新時期の目安

更新時期を見極めるための主なチェックポイントは以下の通りです。

 

✓ 設置から20年以上が経過している

✓ 点検で絶縁劣化や異常発熱が確認された

✓ 機器の部品供給が終了している

✓ 突発的なトラブルが増えている

✓ 電力使用量が増え、容量不足が懸念される

これらの兆候が見られたら、更新を検討するべきタイミングです。更新には多額の費用がかかりますが、突発停電や事故による損失に比べれば、長期的なメリットがあるため、上記の点を考慮して、高圧受変電設備を見極めましょう。

 

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まとめ

高圧受変電設備は、法定耐用年数が15年と定められていますが、実際には20〜30年使用されるケースも多くあります。ただし、年数が経つにつれて事故や効率低下のリスクが高まるため、定期点検と計画的な更新が欠かせません。

関東 電器・計装工事.comには、高圧受変電設備の改修及び新設についてマンション、学校、病院等の民間・公共施設問わず多数の実績がございます。神奈川県全域をメインに関東全域で、ビルの屋上や狭い場所などあらゆる場所での設計・施工・設置工事にも対応しております。

 

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